総称 山形牛
総称「山形牛」は、出荷に対して次の基準を設けています。
その@ - 山形県内において、最も長く育成・肥育された黒毛和種であること
そのA - 社団法人日本食肉格付協会の定める肉質等級4以上であること
ただし、肉質等級が3等級の黒毛和種についても、山形県内において、最も長く育成・肥育された黒毛和種であれば、山形牛に準ずるものとしており、
基準を満たした山形牛について、産地証明書を発行しております。
美味しい牛肉といわれる理由は、その脂質を作り出す自然環境に秘訣があるといわれております。
山形県の自然は、四季がはっきりしており、「夏暑く、冬寒く」また、「昼夜の寒暖の差が大きく」、その風土の中で丹精込め長期にわたり肥育された黒毛和種は、一般の黒毛和牛と比べて、脂質が大きく異なってきます。また豊かな自然環境から湧き出る良質な水が、いい肉牛になるための条件です。
山形牛の旨さは、基準や規格といった言葉上の定義だけで生まれるものではなく、その肥育環境も影響しています。好条件の中で、牛の育ち方にも影響します。通常月齢8〜11ヶ月の子牛から育てますが、出荷は30〜36ヶ月となります。東北地方は、寒暖の差があるため、ゆっくり牛が増体していくため、肉質がきめ細やかでサシ(脂肪交雑)も非常に良い状態に仕上がるのです。
歴史は古く大宝厩牧令の発布のころに始まると推測され、農耕、運搬などの目的で飼育のかたわら肥育を始めたところ、風土に恵まれよい肉牛が産出されたと言われております。
明治維新の当時、米沢学館に招請された英国人が当地産肉牛を横浜に送り食したところ、その肉質が佳良美味であったことにより多くの人に知られ、県内全域での肥育が普及し、県内各地で多く銘柄牛が創出されました。
その後、昭和37年に県内銘柄牛の品質規格を統一するため、当時の知事の首唱により「総称山形牛」として銘命されたところであります。
日本三大和牛として名高い米沢牛は、ルーツをたどると山形県の牛になります。
ただし、米沢牛と呼べるのは、黒毛和種で山形県の置賜郡地方で12ヶ月以上飼育されて、日本食肉格付協会が定めるA5、B5と格付けを受けた枝肉重量が雌で330kg、